なまずの尾っぽ(+) :富山・北陸の旧街道と郷土史的な何か

富山県内と北陸各地の旧街道を歩いた記録とその風景の魅力を発信していきます。

北陸新幹線「黒部宇奈月温泉駅」は旧北陸街道沿いにあるんですよ、という話

言いたいことはタイトルのまんまです。
でもちょっと膨らませてお話ししますんで、お付き合いくださいね。


いよいよ開業日3月14日(「円周率3.14」と覚えてね)まで2週間を切った北陸新幹線
富山県内には、黒部宇奈月温泉駅富山駅新高岡駅の3駅が設置されます。

このうち、富山駅以外は北陸本線とは別駅の新駅が建設されました。

なんでも「黒部宇奈月温泉駅」は新幹線の駅名では一番長い名前なんだとか。

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黒部宇奈月温泉駅の立地

そんな「黒部宇奈月…」駅は、こんなところにあります。

 

で、こんな感じの駅です。(いまのところ)

でーん。

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…かなり田舎です。

(まあ、撮る方向にも依るのですが。)

 

もう少し近くによってみると、県道14号線に面して建っております。

まあ、あんまり交通量はない道ですね。(いまのところ)

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でも、この県道こそが旧北陸街道なのですよ。

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 新幹線駅の建設に伴い周辺がすっきり工事されましたが、いちおう旧道です。

県内の旧街道を何度も繰り返し歩いている私は、ここの工事の現場も見てきました。

残念ながら周辺の石碑等は移動されてますねぇ。

今後も歩くことはあると思うので、そこんとこはいつか別の機会に触れてみたいと思います。

 

黒部の北陸街道は2本ある

 黒部。

現在の市域は広いですがその中心地の昔からの町の名前は「三日市」です。

黒部市役所も北陸銀行黒部支店もこの町の中心地にありますです。

西の魚津・富山方面からやってきた旧北陸街道は、この三日市で二手に分かれます。

いわゆる「夏街道(上街道/舟見道)」「冬街道(下街道/入膳道)」です。新幹線「黒部…」駅(だんだん省略)は前者のほうにあります。

 

ふつう道ゆく旅人は最短距離で進みたくなるものと思いますが、黒部~入善間に横たわる黒部川、今と違ってこいつが曲者でした。

昔は「黒部川四十八瀬」と言って、川筋がいくつもあって雪解け水で増水している夏の黒部川下流域は川幅が広くて渡河するのにとても難儀したようです。

越中の街道難所のひとつだったよう。

そこで旅人は川幅が狭くなる黒部川上流までのぼり、愛本で橋を使って渡河することになります。んで、いちおうこちらが北陸街道のメインルートになります。

浦山舟見には本陣もおかれました。

これが夏街道(舟見道)ですね。

 

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[富山県]北陸街道と関連諸道

 

冬は水量が少なくて渡りやすかったのでしょう。「入膳道」は比較的川の勢いが小さい冬場限定の道だったのかもしれません。

 

 

もし歩くとしたら・・・

わたくしは早く入善・泊へという気持ちを抑えてぐるりと夏街道(上街道/舟見道)を行くのがおすすめです。

このルート上には立派な往還松が残っていますし、何より山里風景が歩いていて気持ち良いです。

あとこのルートには愛本までずっと富山地方鉄道が並行して走ってくれています。

ちゃんと昔の人の往来にあわせて敷設されていたんですね、あたりまえだけど。

 

 

というわけで、今日はこんな感じで失礼します。

 

 

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